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石見銀山(いわみぎんざん)【島根県大田市(おおだし)】

石見銀山は、日本最大級の銀山で戦国時代から江戸時代にかけて採掘の最盛期を迎えていたといわれています。また2007年には、銀鉱山跡とともに銀山町として栄えた大森町の街並みがユネスコの世界文化遺産に登録されています。

石見銀山の発見は、石見銀山旧記によると1309年には周防の大内弘幸(おおうちひろゆき 大内家8代目当主)によって発見という伝説が書かれています。

その後、戦国時代には毛利家の所有となり、産出した銀で毛利輝元は、長年織田信長と戦っていた足利義昭を援護しました。また豊臣秀吉に服属してから朝鮮出兵の軍資金にも当てられたといいます。

江戸時代には徳川家直属の領土となり採掘されました。江戸時代末期には長州藩に奪われますが、明治以降は民間に払い下げられました。

銀採掘のため掘られた坑道を「間歩(まぶ)」といいます。採掘用の間歩は600個以上確認されています。

現在、間歩のほとんどは中に入ることはできませんが、一部の龍源寺間歩や大久保間歩などは入ることができます。間歩の中ではノミで掘っていた跡を今でも見ることができます。

銀山での採掘の仕事は大変厳しく、坑夫の多くが20代で亡くなったといわれています。そのため銀山集落の大森町には、様々な宗派の寺がいまも残っています。

また坑夫が30歳を迎えると祝いの席を開いたといわれています。

マブダチの「マブ」は、間歩が語源といわれています。「(間歩の中にある)金や銀など価値のあるもの」=「友情」や厳しい環境の中で一緒に働く信頼関係に由来しているそうです。

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