春日大社(かすがたいしゃ)【奈良県奈良市】
春日大社は、神護景雲2年(768年)に平城京の守護と繁栄を祈願するために建立されました。
全国にある1000以上の春日神社の総本社です。もともとは春日神社と呼ばれていましたが、戦後の社格制度の変更を機に他の春日神社と区別するために春日大社と改称されました。平成十年には古都奈良の文化財の一つとしてユネスコの世界遺産に登録されています。
本殿の4棟は国宝に、23棟が重要文化財に指定されています。
また境内には、およそ3000基の灯籠があり、古いものでは300年以上前のものと言われています。また境内に灯籠を並べる風習は、春日大社から始まったといわれています。
参拝料を納めると需要文化財に指定されている東回廊の見学や御蓋山浮雲峰遙拝所 (みかさやまうきぐものみねようはいじょ)にて参拝することができます。
主祭神は、藤原氏の氏神である武甕槌命(たけみかずちのお)・経津主命(ふつぬしのかみ)
天児屋根命 (あめのこやねのみこと)・比売神(ひめがみ)の四柱が祀られています。
また武甕槌命は、現在の茨城県鹿島市より白鹿に乗ってきたといわれていることから、奈良では鹿を神の使いとされています。
また境内には多くの末社があり、主祭神の四柱以外の猿田彦大神や一言主大神など多くのお神様が祀られています。
二十年に一度、本殿などの修復や新調をおこなう式年造替(しきねんぞうたい)が行われます。最近では平成27年から28年にかけて行われました。
駐車場の近くには春日大社国宝殿があり、平安時代に作られた琴・刀・鎧や雅楽の面や太鼓などが展示されています。また展示物の多くが国宝や重要文化財に指定されています。
■藤原氏について
藤原の姓は、中臣鎌足が天智天皇(てんちてんのう)より大化の改新の功績によって与えられた藤原朝臣(ふじわらあそん)姓が始まりといわれ、最初に藤原姓を名乗ったのは、中臣鎌足とその息子の藤原不比等(ふじわらのふひと)といわれています。
藤原不比等の娘の宮子(みやこ)を文武天皇(もんむてんのう)の皇后として以降、多くの天皇の皇后を藤原氏から入れ姻戚として権力を強めていきました。そのため春日大社の主祭神には、藤原氏に縁のある祭神が祀られているといわれています。
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